汗管腫が気になる!治療はどのように行われるのでしょうか?

汗管腫が気になる!治療はどのように行われるのでしょうか?

2020.09.09

美容に関するお悩みをお持ちの方で、突然顔の皮膚に現れる正体不明のぶつぶつに疑問をお持ちの方はいらっしゃいませんか?ニキビやイボにも見られるように、ぶつぶつは美容の大敵ですよね。本記事ではそういった方に向けて、そのぶつぶつの正体やその影響、治療法について丁寧に解説します。

汗管腫の概要について解説

この記事をご覧になっている方の中には、そもそも汗管腫とは何なのかについて疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。汗管腫とは、皮膚の病気の1種で、エクリン汗腺という汗を分泌する器官を形成する細かな汗腺が、真皮の中で増えることによって発生するものです。分かりやすく解説すると、エクリン腺の内、皮膚の深層部に位置する真皮内汗腺と呼ばれる汗腺が、柔らかいしこりとなったものが汗管腫だと言えるでしょう。発症部位の多くは目の周辺に現れますが、中には全身に発症する場合もあります。腫瘍は肌の内部で増殖するため、該当する箇所の皮膚は数ミリほど隆起し、肌のぶつぶつになるのです。

汗管腫の特徴の1つ目は、人体に直接的な危害を与えるものではない点が挙げられます。腫瘍といえば、人体に悪影響をおよぼす恐ろしい病気を連想される方は多いかもしれません。しかし、汗管腫に限って言えばこちらはあくまで「良性」の腫瘍です。そのため放置していても健康には何の影響もありません。とは言え、汗管腫はその多くが目元を中心とする顔の皮膚に現れます。美容的な意味で言えば、当然ない方が好ましいですよね。また、そのぶつぶつが邪魔で洗顔やメイクに支障をきたす可能性もあります。そういった点から、可能であれば早期発見、治療をおすすめします。

続いて汗管腫の原因についてですが、実はいまだにはっきりとした原因は解明されていません。しかし、原因ではないかと考えられる点はいくつかあります。

その1つ目に挙げられるのは、加齢による影響です。汗管腫の発症例を見ると、おおよそ30歳から目立つ例が多数見られ、加齢とともに発症が増えていることが見て取れるでしょう。皮膚の中にもともと存在した汗腺が育って汗管腫になるものと考えられています。

2つ目の可能性として、遺伝的な要因が考えられます。

3つ目に、汗管腫の発症者は中年期以降にある女性や、思春期の最中である子どもが多いことから、ホルモンバランスが症状に大きく関わっているとの説も有力です。

汗管腫の治療の流れを解説

続いて汗管腫の治療の概要と、その注意点について説明します。基本的に汗管腫は医師がその外観をみて診断するため、精密検査などはありません。汗管腫の治療に用いられるのは、主に炭酸ガスレーザーを用いた治療法です。レーザーを使用して隆起した部位を焼却しますが、この際取り除くのは治療部位のみなので、出血や痛みはほとんどなく終わります。他の治療法としては液体窒素を用いて汗管腫を凝固させる方法もありますが、本記事では炭酸ガスレーザーを用いた治療法を紹介します。炭酸ガスレーザーを用いた治療法の特徴として、その安全性が第一に挙げられるでしょう。そのため、治療してもその部位だけ他の箇所と比べて極端に異なるといったことはありません。

次に、炭酸ガスレーザー治療法の注意点及びアフターケアについて解説します。治療を行った部位は、施術当日に流水で洗浄したのち専用の保護テープを用いてしっかりと保護しましょう。治療後には、該当する箇所に絆創膏を1週間前後の期間貼り付けるため、万が一手術痕が残ったとしても、痕が完治するまでのカバーについては心配ありません。汗管腫を除去した後は新しい皮膚が形成されますが、最初の3か月は当該部位が赤みを帯びるため、焦らず時間をかけて安静にさせましょう。もしもこの段階で赤み以外にも、腫れや痛みを伴うのであれば、別途内服薬の処方が必要になるため、専門家の治療の受診をおすすめします。

治療を行った部位以外であれば、施術直後からメイクしても構いません。治療部位に関しても、皮膚が新たに形成された後であればメイクは可能です。また、汗管腫には再発の可能性があり、その都度治療が必要になります。

手術後の傷跡及び治療の経過について解説

基本的に手術は日帰りで完了します。切除から縫合までにかかる時間は、汗管腫の大きさや数にもよりますが、早いものでおよそ10分前後が目安です。施術後から2週間から3週間は、新しい皮膚がまだ形成されていない状態なので、上記に述べた通り、絆創膏を貼り続ける必要があります。1週間が経過したのちは、縫合が完了したとみて抜糸が行われるでしょう。

まとめ

今回は美容に関連して、汗管腫の概要やその治療法について解説しました。汗管腫は健康には何ら問題は無いとはいえ、顔にぶつぶつがあるというのは、美容を気にすることの多い特に女性の方にとっては大きな心配事ですよね。汗管腫に関して何かご不明な点がございましたら、お気軽に当院までご連絡ください。

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