多汗症に悩んでいませんか?治療をお考えの方へ!

多汗症に悩んでいませんか?治療をお考えの方へ!

2020.04.30

汗の量が人よりも多いという悩みをお持ちの方はいらっしゃいませんか。それはもしかしたら多汗症かもしれません。多汗症という症状は聞いたことがあるでしょうか。汗が多くなってしまう状態を多汗症と言います。具体的にはどのような症状があるのかと、治療方法について解説していきます。

多汗症とはどのような病気か

多汗症とは、汗を多くかいてしまう症状です。激しく体を動かした場合に大汗をかくだけで多汗症であると勘違いすることもありますが、必ずしも多汗症ではありません。そのような行動をとったわけでもないのに、異常なほど汗をかいてしまうといった場合に多汗症と判断されます。

ひどい場合には、何回も着替えが必要になるなどの悩みを抱えている方もいらっしゃいます。多汗症の種類は大きく分けて2種類です。まずはその種類について知っておきましょう。

多汗症には、全身に汗が増加する全身性多汗症と体の一部に汗が増える局所多汗症の2つがあります。いったいどのような原因で多汗症を発症してしまうのでしょうか。多汗症には原因のない場合があり、原発性と呼ばれます。また全身性多汗症の場合、内分泌代謝異常や神経疾患と合併して発症する場合があります。局所多汗症では、外傷や腫瘍などの神経障害によって発症する場合があります。

しかし、どのくらい汗をかいていると、重症判定されるのでしょうか。多汗症の重症度は、自覚症状によって判定される場合があります。その基準を紹介します。

・まったく気付かない、邪魔にならない
・我慢できる、たまに邪魔になる
・どうにか耐えられる、しばしば邪魔になる
・耐えがたい、いつも邪魔になる

この4段階です。

この基準で測られた場合、どうにか耐えられる、しばしば邪魔になる。と、耐えがたい、いつも邪魔になる。の、2つの段階で重症判定がされます。原発性の多汗症の原因は詳しくはわかっていません。交感神経が発汗を促すという事はよく知られています。そのため、交感神経が興奮しやすい性質を持っていることが原因なのではないかと言われていますが、はっきりとした原因は解明されていません。

海外の報告によれば、多汗症を発症した方の60~65%に家族内に同じような症状の人がいるそうです。そのため、遺伝的な影響があるとも言われています。しかし、こちらもまだ統計学的な推測に過ぎず、はっきりとした原因はわかっていません。

はっきりとした原因があり、多汗症になっているという場合もあります。代謝異常や内分泌異常、循環器や中枢神経の病気を患っていることにより、多汗症になる場合があり、その場合の多くは全身性多汗症として発症します。

しかし、特に思い当たる病気もないのに多汗症になってしまうという方もいらっしゃいます。その場合は逆に、多汗症以外に病気が発症していると疑ってみるべきでしょう。例えば、甲状腺機能亢進症(バセドー病)や、褐色細胞腫糖尿病、末端肥大症、急性リウマチ、生殖器障害、糖尿病、結核などです。

多汗症治療には保険が適用される

多汗症は、重症になると耐え難く邪魔になる症状です。そのため、治療して治してしまいたいと考える方が多いです。しかし、多汗症の治療は保険適応外でした。

そのため、多くの方は多汗症治療を諦め、資金に余裕がある方だけが治療を受けてきました。そんな中、2012年11月に、重症のわきの多汗症に保険適用がされるようになりました。そのため今では気軽に治療を受けられます。

保険が適用される治療方法は、ボツリヌス療法です。多汗症の重傷者であるという自覚がある場合、治療を考えてみても良いかもしれません。

多汗症の治療方法

多汗症は保険適用で治療ができる症状です。自分は重症ではないかという自覚がある方は、一度病院へ行ってみてはいかがでしょうか。また、保険適用対象ではありませんが、治療方法にはもう1つの方法があります。ここでは、当院で行っている治療方法を紹介いたします。

ボツリヌストキシン製剤注射による治療

こちらが、保険適用されている治療方法です。ボツリヌストキシン製剤を皮下に注射して、ワキガを抑制します。極細の針で数カ所に薬剤を注入します。施術は10分程度で終了するため、負担も少なくて安心でしょう。1回の施術で3~4ヶ月持続します。夏はより汗を多くかくため、夏前に年1回注射する方が多いです。

反転剪除法(はんてんせんじょほう)による治療

こちらの治療法は保険適用外です。外科手術を行い、汗の原因を取り除いてしまいます。局所麻酔を行い、汗腺を取り除きます。

手術は1時間程度で終わり、入院の必要はありません。効果は半永久的に続きます。多汗症の程度が強く、ボツリヌストキシン製剤注射では効果が薄い方にはこちらの治療方法をおすすめします。

まとめ

多汗症は、そうでない人にはわからない辛さがあります。しかし、治療できるものだとは知らない方がほとんどです。多汗症は治療ができます。保険も適用されているため、気軽に治療できますね。多汗症でお困りの方は、ぜひクリニックにご相談ください。

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